デジタル原稿が主流になっている昨今ですが、アナログ原稿はアナログなりの便利さがあります。
- 紙を気軽に回転できる
- 全体のレイアウトが一目でわかり、線の太さやベタ比率の計算がしやすい
- 紙が溜まって行くので描いているという実感がある
- ファイリングして見返しやすい
- パソコンが壊れても消えない
…など。
ネームは紙で作る人が多いし、それってパソコン上でやるより紙に描いた方が早いからなんですよね。
原稿も同じでアナログの方がラク、むしろデジタルの方が時間がかかるという人もたくさんいます。デジタル原稿がどうもしっくり来ないという方も是非一度、アナログ原稿にチャレンジしてみてください。
で、アナログ原稿初心者の方がまず躓くのは、つけペンのペン先に何を選べばいいか分からないと言うこと。お試しセットみたいのが売ってるのでそれで試すのも良いのですが、しばらく実際に使ってみないと使い心地は分からないものです。
ペン入れは普通のボールペンや水性ペンでも良いのですが、細かい線を勢いよく描き込む・強弱をつけて線を引くなどしたいときはつけペンが一番が効率よく、むしろ他のペンではできないかも知れません。
なのでこの記事ではオススメのペン先、ペン軸、原稿用紙、インクなどを紹介したいと思います。
ペン先
結論から言うと細い線は日光の「丸ペン」、太い線はゼブラの「Gペン」をオススメします。
ちなみに私は筆圧強めで細い線と太い線を混在させて使い分けるタイプです。
ペン先の硬さ表
ペン先の種類/メーカー | 日光(タチカワ) | ゼブラ |
丸ペン | 硬い※オススメ |
やや柔らかい |
Gペン | 普通 |
柔らかい※オススメ |
タマペン (サジペン) |
やや硬い |
普通 |
スクールペン | とても硬い |
普通 |
細い線を引きたい場合は硬めの丸ペンを選ぶのが定石なのですが、このタイプはものすごく紙に引っかかりやすいです。
加えて使ってる紙が柔らかかったりするともう最悪なので、諦めて柔らかいペン先に変えるか、紙を硬いものに変えてください。
タマペン(サジペン)・スクールペンは紙に引っかかりづらく、左右にブレのない平坦な線が描きやすいです。丸ペン・Gペンが苦手な方はこちらをお試しください。筆圧が強い方は日光、弱い方はゼブラをオススメします。
ペン軸
ペン軸はペン先がしっかり挿されば何でも良いですが、浅くしか挿さらず、紙とペンを持つ指先の距離(下の画像の赤線部分)が大きく開いてしまうものは避けてください。
ペン先メーカーから出ているものがハズレが少なくてお勧めです。
原稿用紙
紙の厚さは135k以上のものををオススメします。
110kは薄くてかさばらないのですが、柔らかい分ペン先が引っかかりやすくなります。
厚くて硬い紙を使えば引っかかりにくいですが、価格が割高になる上あまり市販されていないので手に入りづらいです。どうしても入手したい方は世界堂のケント紙売り場に行って物色してください。
画用紙・水彩紙・ 薄い原稿用紙 |
一般的な 原稿用紙 |
表面がツルツルしてる ケント紙 |
柔らかい | 普通※オススメ | 硬い |
オススメ原稿用紙(A4)
インク
インクはモノクロ原稿の場合は「パイロット インキ製図用」、フルカラー原稿の主線に使用する場合は耐水性の「ホルベイン ドローイングインク スペシャルブラック」がオススメです。
「パイロット インキ製図用」は一応製図用ですがおそらく漫画用インクとしても一番人気で、インクのキレが良く使いやすいです。
「ホルベイン ドローイングインク スペシャルブラック」は耐水性インクの中で名前に違わず抜群の真っ黒さ。メリハリのある色合いのカラー原稿に向いています。水で薄めても使用可能。同じシリーズの他色も普通に使えるのでオススメです。
※ただしコピックで着色すると溶けます。コピックや油性ペンを使う時は上の「パイロット インキ製図用」でペン入れしてください。