生誕150年 黒田清輝展の感想(2016年:東京国立博物館・平成館)

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特別展 生誕150年 黒田清輝
会期:2016年3月23日(水)-5月15日(日)
会場:東京国立博物館 平成館

ポスターを見て気になっていた「黒田清輝展」に行ってきました。

今回は「お花見チケット」と言う、1枚で2人入れる特別なチケットを使いました。前売りでこういう割引あるの嬉しいですね!

で、上野公園に入った途端激混みで「コレはヤバい?会場混んでるかも…」と少し覚悟したんですが、国立博物館の中はそれほど人いませんでした。

混雑具合は…3月26日(土)の観覧で、まあまあってところ。人はそれなりにいるけど、混みすぎて絵が見えないとか、目の前で見るために並んで待つってことはなさそう。

ギリギリ快適に見られるレベル。土曜日でコレってことは平日はすいてそうですね…いい絵いっぱいあったのに勿体ないですね!

上野公園内の看板。晴れてていい日でした。

桜は2分咲きくらいかな…

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東京芸大?の、何か変なお祭りやってましたよ。

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東京国立博物館本館。

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平成館へ向かう道の看板です。

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平成館、初めて来ました。

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生誕150年 黒田清輝展の概要

黒田 清輝(くろだ せいき・1866-1924年)は、日本の洋画家・政治家。

法律を学ぶ目的でフランス留学後、パリにて画家を志すようになり、画家ラファエル・コランに師事する。数々の作品がフランスの展覧会で入賞。帰国後は美術教育者として活躍、日本洋画の発展に大きく貢献した。

芸術の勉強に欠かせない裸体画を日本に持ち込むも、わいせつ物として否定されて理不尽な思いをしたりなんてこともあったようです。(裸婦画の下半身に布を巻かれた「腰巻事件」

展示の構成は以下の通り。

  • 第1章 フランスで画家になる
  • 第2章 日本洋画の模索
  • 第3章 日本洋画のアカデミズム形成

展示数は240点程度と大ボリュームでした。

生誕150年 黒田清輝展の感想

黒田清輝の絵は、全体的に印象派っぽいものが多かった気がしますが、裸体画はホドラー、壁画はシャヴァンヌの雰囲気に似てるなぁって思いました。

当時パリで流行っていた印象派の手法を取り入れたり、野獣派ナビ派の画風を取り入れたり、その他の画風を試みたような展示もあって、画家の試行錯誤がよく見えました。あと素描がきれいで興味深かったです。

東京駅の壁画など、戦争で焼けてしまって現存していないも絵の写真などもあり、白黒写真を見て当時に思いを馳せてみたり…。

こちらの絵なんかは完全に印象派ですね。

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「菊花と西洋婦人」 1892年 個人蔵

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重要文化財 「舞妓」 1893年 東京国立博物館蔵

師匠のコラン、そして同時代の画家たちの絵画…ミレーシャヴァンヌモネシスレーなどの絵も展示されていました。

ミレー「羊飼いの少女」があったのには驚き!

お師匠のラファエル・コランは見た感じ唯美主義寄りの象徴派って感じの画風で、これがまた繊細で黒田清輝のざっくりした絵とはかなり違う印象でした。素直にすごいきれいな絵だった…

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「羊飼いの少女」 ジャン=フランソワ・ミレー
1863年 オルセー美術館蔵

いかがでしたか?

今回はとても作品点数が多く、素描や関連資料もあって、絵を描く身としては心躍る展示でした。

絵にあんまり興味ない方でも、楽しく見られると思います!お勧めです。

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