マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展
会期:2015年9月19日(土) ~ 12月13日(日)
会場:東京都美術館
随分前にポスターを見て気になっていた、モネ展を観てきました。
先月シルバーウィーク中に行こうとしたんですが、入場制限で30分待ちと言う混雑具合でしたので、その時は後日にしようと諦めて、入りませんでした。
で、本日10月4日(日)…おそらく一番すいているであろう時間帯、午前中を狙って行ったんですが…なんと、今度は10分待ち。
美術展でコレだけ混んでるって珍しいです、ほんと。日本では印象派が人気らしいですが、モネは特別すごいですね…。
今日は入りましたが(まあモネの絵は遠くから観たほうがキレイに見えるしいっか…と言う感じで)、やはり中は混んでいて、短気な私はあんまり近くで観ることができませんでした。
じっくり観たい方は、土日の観覧はオススメしません。
青空だと、東京都美術館の茶色い建物が映えますねー。
今回のモネ展のポスターは<印象、日の出>と<サン=ラザール駅>ですが、入り口の大きい看板はなぜか睡蓮ですね。
モネ展の概要
今回の「モネ展」は、マルモッタン・モネ美術館所蔵の、90点程度の作品を展示するものです。ほぼモネですが、ドラクロワやブーダン、カミーユ・ピサロ、ポール・シニャックなどの小作品も展示されています(水彩とかエッチング)。
展示の章立ては以下のようなものでした。
- 1.家族の肖像
- 2.モティーフの狩人Ⅰ
- 3.収集家としてのモネ
- 4.若き日のモネ
- 5.ジョルジュ・ド・ペリオ・コレクションの傑作ーマルモッタン美術館の印象派コレクションの誕生
- 6.モティーフの狩人Ⅱ
- 7.睡蓮と花―シヴェルニーの庭
- 8.最晩年の作品
モネ展の感想
観ていて一番印象的だった作品はやはり「印象、日の出」です。
「印象派」と言う一派の名称になった元の絵と言うことで、とても目立つ位置に展示され、ライトアップのお陰かとても画面がきれいに見えました。オレンジ色の太陽がすっごく目立つ。
モネは光と影に彩られた一瞬の風景をキャンバスに描こうとしたそうですが、まさに昼と夜の隙間、一瞬の美しさをサッと記録した、と言うような感じでした。こんなのすっごい早い筆捌きじゃないと描けないし、実際スピード勝負の絵だったんだと思います。
批評家はモネの絵を見て「未完成の絵みたい」と言ったそうですが、まあパッと見、そう見えても仕方ないかなぁ…。こういうコンセプトだって知らない人が観たらねぇ。
…と言うか、今回展示されている作品は、よく知られている人気作品…睡蓮とかシヴェルニーでの風景画とかの、時間かけてじっくり描いたんだろうなぁ~、と言う絵は少なかったと思います。感性のまま塗りたくり、キャンバスの白い部分が塗り残してある、ざっくり描いた作品が多い。
私はモネの絵では「積みわら」の絵が好きなんですが、それはすっごい絵の具が盛ってあるし、描き込みもすごいです。そういう絵が今回ほぼなかったのが、ちょっと残念でした。
でもモネの若き日に描かれたらしい作品が、モネのエッセンスと言うか、原点的なものが垣間見られて、意外と面白かったです。
いかがでしたか?
思えば去年もモネ展があったんですよね。でもその時は確か「フランス風景画」と言うくくりだったので、他の画家の作品もたくさんあったと思います。
そう思うと、今回はちょっと薄い展示だったかもなぁと思わなくもないです。
(と言うより、混みすぎててまともに観られなかったと言うのも、あるかな…)